いよいよ4月、新年度になりました。
桜が咲き誇っていますが、
今年はそれどころではありません。
本当はゆっくりと眺めたいところですが、
今年は無かったことにしようと思っています。
しばらく我慢すると散り始めるでしょう。
今は何をするにも、
忍耐が必要ですね。
コロナウイルスの感染が徐々に拡大しています。
医療現場で日々向き合っていると、
徐々にウイルスが迫ってきているのが分かります。
京都は本当に大丈夫でしょうか?
京都はこのころ感染者数が急増し、
全国でもワースト10にはいるようになりました。
行政はちゃんと動いているのでしょうか?
国が緊急事態宣言を出すこのタイミングでも、
京都の市長、知事は、
何の対策も打ち出していません。
ローカルニュースでちょっと拝見したところでは、
記者会見で、「強い懸念をいだいております」
のようなことを言っていました。
何か頼りないのです。
ありきたりのことしか言っていませんし、
トップに立つものとして、感染と戦うものとして、
あまり覇気が感じられませんでした。
4月2日の記者会見では市長と知事が揃って、
首都圏と大阪・兵庫への不要不急の往来や、
多くの人が集まる場所への外出、
会合への参加などを自粛するよう呼びかけました。
しかしこの方々、
特に門川市長に関しては、
自粛を声高に言えるわけはありません。
この2週間前二条城のイベントで、
門川市長は笑顔でこう言っていました。
「自粛が萎縮になる、
観光客には大いに楽しんでほしい」
折しも大阪府と兵庫県が、
感染拡大につき互いの往来を
自粛するように要請していたさなかです。
その後の経過は、
皆さんお知りの通りです…。
そこで、
これまでの経過をたどりながら、
京都の現状と課題を整理したいと思います。
やはり出だしは、
この発言からです。
● 「自粛が萎縮」と発言
これが京都での感染増加の、
引き金になった気がします。
桜が開花し始める3連休を控え、
皆さんの新型コロナウイルスに対する警戒心が、
少し緩んだのではないでしょうか。
● 京産大クラスターが発生
京都産業大の学生に端を発した、
新型コロナウイルスの感染拡大で、
京産大生を巡る感染者は50人を超えました。

この記者会見でも市長は、
途方に暮れたような顔をしていました(写真手前)
まるで被害者のような表情ですね。
リーダーがこの姿勢では、
市民を守ることは絶対にできませんね!
ましてや強敵のコロナと向き合うことなど…。
これまでの京都の感染者の経過は
下のグラフのようになります。

(新型コロナウイルス感染速報より)
「自粛が萎縮になる」発言の2週間後の
4月2日前後になると、
急激に増加しているように見えます。
東京と同じような曲線に見えませんか?
京都は感染者数では東京より圧倒的に少ないですが、
人口当たりで行くと、福井県、東京都に次ぐ
全国で3番目の発生率なのだそうです。
これは大変なことです。
東京は感染者数増大で大騒ぎになっています。
連日知事が記者会見し対策を述べています。
京都はどうですか?
市長、知事は何か言いましたか?
● 感染患者の情報提供が極めて少ない
京都市のHPでは毎日感染者の概要が、
報告されています。
ただ経過だけが書かれていて、
感染経路など調査中が多く、
その後の情報もどこにあるのかわかりません。
件数が増えるつき、
報告はだんだん簡略化されています。
例えば
本市〇例目
1 年齢・性別・住所地
市内在住の〇代男性
2 経過
〇月〇日 発熱(38.0℃)
〇月 〇日 発熱 咳
A医療機関受診 CTで肺炎像確認
B医療機関紹介受診 検体採取
〇日 検査の結果,陽性を確認
3 現在判明している概要
・職 業 飲食店営業
・濃厚接触者 同居家族〇名 従業員〇名
これでは発生場所も感染経路も
何もわかりません。
後日情報を追加もしていないようです。
● 帰国者・接触者センターは機能不全
繋がらない、繋がっても検査してくれない、
自宅待機か医療機関受診を勧めるケースが
ほとんどのようです。
ただしセンターの職員の方、保健所の方は、
電話が急増する中、休日も含め24時間体制で
必死で仕事をされていると思います。
それでも現場はかなり疲弊しているようです。
検査できる件数が限られているためか、
信じられない対応をされている方もおられます。
「その症状はコロナではないから、
開業医に行ってくれ」など…。
熱があり風邪の症状を訴えているの方に、
医師や看護師ではない電話対応の方が、
どうしてそのようなことが言えるのか?
コロナでないかどうかを調べるための
検査の窓口であるはずです。
ちょっとこれでは話になりません。
システムを変えるか、
体制を大幅に強化するかしないと、
感染爆発したときに対応できないでしょう。
● 準備したベッド数がたったの38
4月7日現在、
ベッド数38に対し患者数93人。
既にパンクしています。
現時点で患者数がベッド数を
上回っている都道府県が6ありますが、
ベッド数に対する患者数の比率で行くと
京都は神奈川県と並び最悪のレベルです。
京都は大学病院も2つあり、
基幹病院も多数あり、
全国でも医療が充実しているエリアです。
これ程準備期間があったというのに、
何を行っていたのでしょう。
これからどうするかという指針もでていません。
● 宿泊施設は多いが活用できず
東京はAPAホテルを
軽症者用の療養施設にしました。
京都は観光客が来なくなり空室が目立つホテルを
何か活用するなど考えているのでしょうか?
● 学校が4月6日に再開
京都市では76人の感染が確認されていますが、
国の専門家会議で提言された「感染拡大警戒地域」にあたらず、
4月6日から学校が再開されました。
再開にあたっては、子どもたちの感染予防を徹底するため、
▼体温や健康状態を家庭で記入してもらう「健康観察票」を確認、
▼子どもたちの座席の間は十分なスペースを空け、
▼部活動は原則中止するなどの取り組みを行うとしています。
保護者の判断で子どもを登校させない場合は、
欠席扱いにはしないということです。
果たして一斉休校が始まった2月末の時点より、
感染者が急増している中、
学校の再開は適切でしょうか?
またこの▼の3項目で、
子供たちの安全は確保できるのでしょうか?
国が「感染拡大警戒地域」に当たらないといえば、
大丈夫といいたいのでしょうが、
そのあたりに主体性のなさが伺えます。
● 休みたければ休んでも構わないという制度
休校などは一斉にすることに意義があるのに、
休みたいと思えば休んでもいいと、
家庭に子供の登校の判断を投げています。
これは親の立場を苦しめると思います。
このような感染者数が増加している中で、
またすべての感染者が把握できていない中で、
再開させることにものすごく不安を感じます。
子供の命は大丈夫か?
誰が守るのか?親か、学校か、行政か?
教室でクラスターが発生するのではないか?
京都で感染爆発を起こすきっかけにならないか?
しかし京都市教育委員会は6日になって、
幼稚園や小中学校、高校などの市立学校を
10日から5月6日まで休校にすると発表しました。
最初から再開を延期するといえば良かったのでは?
なぜ明日からでも休校にしないのか?
非常事態宣言が出たというならそれまですが、
自分たちで決めずに国が出したからという
言い訳が見え隠れします。
対策が行ったり来たりで一貫性がなく、
周りの府県と同調もできずです。
● 既に医療機関に影響が出ている
三菱京都病院(西京区)の男性医師。
南京都病院(城陽市)の30代の女性看護師。
北山病院(左京区)の30代の男性看護師。
これらの感染で各医療機関は、
約2週間の外来閉鎖などを行っています。
● 国の緊急事態宣言の指定地域からも漏れる
京都は全く安全ではありません。
対策を次々に講じている大阪の方が、
透明性もあり安心できると思います。
この窮状を全く発信しないのでニュースにもならない、
何かを対策するわけでもなく助けを求めるでもない。
全国有数の感染者数増加地域ながら、
国の緊急事態宣言指定地域から外れてしまいました。
これで京都は益々対策が遅れ、
京都全体の危機意識も上がらずに、
このまま感染者増加を続けそうです。
京都は人口当たりの感染者数では、
全国で3番目に多い感染拡大の著しい地域です。
本来であればもっと厳重に管理しなければ
今後の拡大を抑えることはできません。
今まで京都は観光という資源に頼って、
過去の遺産で生きてきました。
大した投資もせず楽な運営だったともいます。
今回の件で、
長く京都の市政を預かってきたトップの
危機管理能力のなさが浮き彫りになりました。
全国的に見ても、
若くて行動力のある、
リーダーが求められているように思えます。
吉岡医院 吉岡幹博




