京都市上京区の胃カメラ・大腸カメラ・婦人科・一般内科・小児科 吉岡医院

医療法人博侑会 吉岡医院
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自費で受けるピロリ菌の検査について

2013年8月17日

猛暑のお盆休み、皆さまいかがお過ごしでしょうか?
私は1日だけ、妻方の初盆で三重の松阪に行きましたが、
それ以外は自宅でゆっくり過ごしました。

先月は当院で行った胃カメラと大腸カメラの
合計件数が今までで一番多い月でした。
検診で異常を指摘される方が多かったようです。

最近はピロリ菌の問い合わせが多くなっています。
テレビでよく取り上げられているからでしょうか、
若い方からもよく相談を受けます。

ピロリ菌はご存知の方も多いと思いますが、
人間の胃に棲んでいる細菌です。
近年胃がんの原因になっているのが明らかになりました。

50年ほど前の調査では、
日本人の成人は約90%の方に居るとされる、
ごく当たり前の菌でした。

しかしこの菌の存在は長い間分からず、
1979年にウォーレンとマーシャルにより発見されました。
(2005年にノーベル賞受賞)

当初は胃潰瘍や十二指腸潰瘍の原因となっているため、
潰瘍のある患者さんは除菌の対象となっておりました。
最近の研究で胃がんとの関係がわかってきたのです。

 

もちろんピロリ菌を持っていても、
胃がんが発生する方はその中のごく一部です。
しかしピロリ菌のない方は胃がんはほぼゼロです。

ということを受け、今まで潰瘍のある患者さんのみが、
健康保険で除菌できる状況だったのが、
今年2月からは慢性胃炎の方も除菌対象となりました。

現在は日本人の保菌者も減少しています。
40歳くらいまででは20~30%ぐらいに低下しております。
しかしながら60歳を超えると80%くらいと考えられています。

 

相談の中で増えているのが、
胃には何も症状はないが、
ピロリ菌を調べるのにはどうしたらいいかということです。

現状では、健康保険を用いてのピロリ菌検査除菌は、
胃カメラを受けた人でないと適応されません。
胃カメラなしでピロリ菌を検査するには自費診療となります。

それでもいいので調べてほしいという方がおられます。
その場合は以下の3つの方法があります。
これらを単独、あるいは複数で検査します。

 

① ピロリ菌血中抗体測定 (2700円+診察代)
特に準備なく来院いただき、血液検査を行います。
約3日で結果がわかるもっとも簡単な検査です。

② 尿素呼気試験 (5300円+診察代)
吐き出した息を調べてピロリ菌の有無を調べます。
絶食が必要ですので、ご希望の方はご連絡ください。

③ 便中ピロリ抗原検査 (2940円+診察代)
便の中にピロリ菌の抗原があるかを調べる検査です。
事前に便を採取する容器をお渡しする必要があります。

診察代は初診で2700円、夜診は3200円かかります。
以上の3つの検査はそれぞれの精度が90%近くありますが、
最も精度が高いのは②の検査と言われています。

今のところ胃カメラを希望しない方は、
自費で上記の検査を受けていただき、
結果次第で次の検査を考えればいいと思われます。

つまり陰性の方は、
胃がんのリスクが極めて低いので、
無症状の場合はすぐには胃カメラは必要ありません。

 

もちろん逆流性食道炎など、
がん以外の病気もありますので、
症状があるときは受けなくてはなりませんが・・・。

逆に陽性と出た場合は、無症状でも、
必ず一度胃カメラを受けておいてください。
現時点でがんができていないか確認が必要です。

最初から胃カメラを受けたくない方は、
上記のような流れで検査を考えられてはいかがでしょうか?
ただし、ピロリ菌陽性の場合は必ずカメラを受けてくださいね!

たとえピロリ菌に感染しているとしても、
若い年齢で見つけ、除菌できた場合は、
その後の胃がんの大きな予防となります。

皆さんも早いうちに調べておいてくださいね。


今回でこのブログはちょうど100回を数えます。
ほとんど内容がないのがウリですが、
今後も続けていきたいと思っております。

100回を記念してというわけではないですが、
ふだん我慢強く読んでいただいている皆様に、
お礼のプレゼントがあります。

 

9月末までの間に、当院の受付で、
「ブログ読みました」というと、
当院オリジナルグッズを差し上げます。

オリジナルグッズとは・・・、
当院が以前に作ったクオカードのことです。
ゆるキャラなど期待された方申し訳ありません。

先着20名様くらいしかありませんが、
おそらく無くならないと思います。
ご希望の方は遠慮なく、受付でお声掛けください。

次の目標の200回に向け、
これからも気軽に読んでいただけるブログを目指します。
今後ともよろしくお願いいたします。

 

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