大腸ポリープを切除する目的
大腸ポリープとは、大腸の粘膜にできた主に盛り上がった病変のことをさします。ポリープには良性、悪性(癌)がありますが、良性のものの中にはいずれ癌化するものもあり、内視鏡を用いて切除するのが一般的になっています。
ポリープ切除の後に、まれに出血、穿孔、腹膜炎などの偶発症が起こり、緊急入院の上手術が必要となることがあります。また検査処置後に強い腹痛が起きる場合は、経過観察入院が必要となることもあります(1000人に3人ほど)。しかし、一般的には安全に行うことができ、小さいポリープの場合は外来での内視鏡治療が可能です。当院でも外来にて切除可能と判断されるポリープは検査時に切除を行っております。
大腸ポリープ切除の方法
コールドポリペクトミー
ポリープに対しスネア(輪っかになった針金)をかけ、ポリープの根元を緊縛し、通電せずに切り取ります。
(比較的小さなポリープに用いて、穿孔のリスクが少ない方法)
ポリペクトミー
ポリープの根元にスネアをかけ、ポリープの根元を緊縛し電流で通電し切除します。
(最近はコールドポリペクトミーが主流になりあまり実施されません)
内視鏡的粘膜切除術
ポリープの根元に液体を注入し、隆起させたところにスネアをかけ、病変を通電し切除します。
(比較的大きいポリープや平坦なポリープに用いる方法)
大腸カメラ検査についてのお問い合わせ・ご予約は
診療時間中に下記までご連絡ください。
注意事項
1.ご予約について
予約日時は切除後1週間程度下記の注意が守れる日にしてください。
- 受診・・・切除翌日の午前診に受診して下さい。(土曜日切除の場合は月曜日)
また切除2週間後以降に、病理検査(良性、悪性などを調べる組織検)の結果説明のため、もう一度受診して下さい。 - 安静と仕事・・・切除日から3日間はできるだけ安静に。
- 力仕事や運動(自転車・ジョギング・テニス・ゴルフ・水泳など)・・・1週間ほどできません。
- アルコール・・・切除日から1週間は飲まないでください。
- 旅行・・・1週間は控えてください。
2.治療費について
治療の費用は3割負担でおおよそ2万円です。(大きさ、個数、部位により多少変わります)
万が一合併症を来した時には、健康保険で治療可能ですが、医療費は患者様の負担になります。
3.施術後の経過について
切除の際出血や穿孔の危険があると考えられる場合は、2-3日の自宅安静や、関連病院に入院、症状が重い場合には手術が必要となる場合があります。
- 出血・・・切除後1週間くらいまで起こることがあります。
- 穿孔、腹膜炎・・・切除後3日ぐらいまで起こることがあります。
4.難易度の高い治療について
ポリープ数、大きさ、場所によりにすべて切除できない場合や、または最初から切除を行わない場合があります。当院の技術水準を越えた難易度の高い治療、患者様の負担になる長時間の治療は行いませんので、あらかじめご了承ください。(患者様の安全のためです)
5.高次医療機関のご紹介について
大きいポリープや癌など当院で治療できなかった病変については、後日入院設備のある高次医療機関をご紹介の上、再度実施していただくことになります。
6.服用中のお薬について
偶発症を避けるために下記に該当される方は事前に担当医にお申し出ください。
服用中のお薬に、抗凝固薬、抗血小板薬(血液をさらさらにする薬)がある方。
例えば、バファリン、アスピリン、パナルジン、プレタール、プラビックス、ワーファリン、プラザキサ、エリキュース、エパデール、オパルモンなど、ジェネリックも含めて内服中の方。
大腸カメラ検査についてのお問い合わせ・ご予約は
診療時間中に下記までご連絡ください。