京都市上京区の胃カメラ・大腸カメラ・婦人科・一般内科・小児科 吉岡医院

医療法人博侑会 吉岡医院
診療時間 午前9時~/夜診17時~
婦人科は夜診なし
休診日 木・日・祝/土(午後)
※令和5年7月より木曜日は
 休診日となりました
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安定した医療の提供は時に困難で

2017年9月27日

季節の変わり目ですね。

日中はまだ暑いくらいですが、
朝晩はだいぶ涼しくなり、
着ていく服にちょっと困ります。

外来では風邪の患者様が増えてきました。
皆さんもご用心なさって下さい。

 

 

さてもうすぐ10月ですね。
あっという間に年末で、
この時期になるといろいろと忙しくなります。

この時期気になりはじめるのが
インフルエンザの予防接種ですが、
今年は品薄になりそうだと連絡がありました。

使用るする株の選定が遅れたことや、
他の不足しているワクチンの製造のために、
インフルエンザワクチンの製造が遅れるそうです。

インフルエンザの予防接種など、
毎年恒例行事なので、
不足する事態など考えられません。

医療機関はワクチンの争奪戦となり、
患者様は品薄になったワクチンを求めて、
医療機関を彷徨うことになりかねません。

また変なうわさが起こると、
現場は混乱が生じます。
行政がきちんと対処すべきだと思います。

ワクチンの供給不足は、
熊本地震の後しばしば起こっていますが、
本当に困ったものですね。

これに新型の感染症が流行したら、
どうするつもりでしょうか。

社会保障、医療費は年々削られる一途ですが、
必要な設備投資はきちんとすべきだと思います。

とはいえ、まだ詳細がつかめておりません。
妙な不安を与えるのもよくありませんので、
また情報が入り次第ご報告いたします。

 

話しは変わるのですが、
先日当院の経鼻内視鏡の調子が悪くなり、
オリンパスに修理に出しています。

消化器内視鏡はとても高額ですので、
通常クリニックではバックアップ用に
同じ機種を持つということはできません。

従ってメーカーから同じ機種が、
修理の期間中代替機として提供されます。

しかしO社は、代替機は出払っていて、
届けることができないと言ってきました。
かわりに少し前の機種を用意するとのことです。

内視鏡は正直よく壊れます。

特に経鼻内視鏡は径5㎜の太さの中に、
超小型CCDカメラ、ライトガイド、鉗子口、送水口
更に先端を曲げるワイヤーなどが格納されていて、
それを体内で強い力で操作するのでほぼ壊れます(笑)。

壊れることが多い内視鏡の、
修理の際の代替機を準備できないようでは、
メーカーとして責務を果たしていなことになります。

O社の担当の方に伺いました。

代替機が不足しているのであれば、
新品をおろして代替機の本数を増やすべきだ!
と申し上げました。

担当者が言うには、
新しい内視鏡そのものが品薄状態となっていて、
新規の購入も待ってもらっているとのこと。

要するに供給自体が不足しているようです。

そういえば2011年東北で地震が起きた時、
O社の部品工場が被災し、
当時購入が決まっていた大腸カメラの納品が、
半年も遅れたことを思い出しました。

果たして内視鏡が売れすぎているのか
生産に支障が生じているのか真相は謎ですが、
安定した供給もバックアップも不十分なのです。

グローバル企業であるO社には、
もっとプライドを持って、
サポートしてもらいたいものです。

当院としてはご迷惑を最小限にするため、
かなり細めの経口内視鏡も用意して、
出来る限り対応しております。

もう少しすれば、
ちゃんとした代替機が届くと思われます。
それまでご不便をおかけするかもしれません。

 

インフルエンザ予防接種の供給にしても、
内視鏡の代替機にしても、
誰もが考える当たり前のことが普通に行われないと、
安定した医療を継続していくことは困難です。

しかしながら医療の業界では、
このような些細なことは日常よくおきています。
みんな工夫しながら日々診療を行っています。

 

余談ですが・・・、

内閣が突然解散を決定し、
消費増税の使い道を変えることを争点として、
意味不明の選挙が行われることになりました。

消費税の使い道を変える?

そんな話今まで出てましたっけ?

それに税金の使途変更に、
解散総選挙が必要とは思えません。

「税金の使い道」ですよ、最重要事項ですよね。
それこそ国会で十分な時間をかけて、
智恵をふりしぼって議論する内容と思います。

森友、加計などで、
無駄な時間、エネルギーを使った結果です。
あんなのは国会の空き時間でやって頂きたいです。

国会議員の単価で
あれだけの時間、日数、人数を使うと、
おいくらになるのでしょうか?

ものすごい額になると思いませんか。
すべて税金です。

 

来年度の医療・介護の診療報酬ダブル改定が、
医療の安定供給の妨げにならないことを、
強く願う次第です。