京都市上京区の胃カメラ・大腸カメラ・婦人科・一般内科・小児科 吉岡医院

医療法人博侑会 吉岡医院
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婦人科は夜診なし
休診日 木・日・祝/土(午後)
※令和5年7月より木曜日は
 休診日となりました
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これから始まるワクチン接種について

2021年2月17日

今日は雪で寒かったですね。
感染対策で換気するために窓を開けていますが、
早朝や夜診ではまだまだ冷えますね。

皆様は風邪などは大丈夫でしょうか。

 

緊急事態宣言の下、
京都府のコロナの新規感染者数は
1か月前の1月17日には154人のだったに対し、
本日は17人と10分の1程度に減少してきました。

今回の緊急事態宣言では、
(1)飲食店の営業時間短縮
(2)テレワークによる出勤7割減
(3)20時以降の外出自粛
(4)イベントの人数制限
以上4つの感染リスクの高い場面に絞った対策をとっています。

現実的に実施できているのは
(1)と(4)と言ったところでしょうか。

正直昨年春の緊急事態宣言のような緊張感もなく、
日常生活や社会活動はほぼ通常通りで、
この冬の感染拡大を抑え込めるのか疑問でした。

しかし結果的にはある程度効果が出ているようで、
緊急事態宣言の解除の動きも出ています。

早い段階から言われていた、
3つの密(密閉・密集・密接)を避けるというのは、
とても的を得た対策だったと今となっては思います。

当院でもPCRの実施件数は2月に入り少なくなっており、
1月の多い時には普段の診療が回らない時もありましたが、
少し落ち着きを取り戻したかなと思います。

 

さて本日から東京で、
ワクチン接種が始まりました。
いよいよですね。

京都府医師会でも毎週会議や報告会があり、
私も地区医師会の理事の立場を利用し、
オンライン会議を覗いています。

接種の方法は各自治体に任されているので、
京都府は京都府医師会が中心となり、
京都府や京都市と接種方法を検討しています。

これによりますと現時点では、
皆様方へのコロナワクチン接種は、
インフルエンザワクチンの接種と同じように、
開業医が主となり行うことになりそうです。

いわゆる個別接種です。

かかりつけ医がいない方には、
集団接種も用意するようですが、
主にはかかりつけ医で行うようです。

 

まずはファイザー社の予防接種から始まるのですが、
これが扱いが難しいのです。

-74度のディープフリーザーでの保管が必要で、
ディープフリーザーから取り出し、
一般の冷蔵保存では5日間しか持ちません。

またご存知かと思いますが、
1バイアル(1瓶)には5人~6人分のワクチンが
含まれています。

1バイアルを1.8ml の生理食塩液で溶解し、
0.3mlずつを抜き取って使用します。

一度生理食塩液で溶解してしまうと、
その後は5時間以内に接種しなければならず、
余った分を翌日にまわすとかはできません。

従ってロスを防ぐため5人(または6人)一組にして
接種しなければならないことや、
接種後15分から30分の間経過観察が必要なことなど、
インフルエンザワクチンよりも煩雑になります。

またこのワクチンは振動に弱いそうで、
運ぶ際にも車の振動なら大丈夫だけれど、
自転車やバイクはダメかもしれないといわれていました。

開業医にとっては、
在宅患者さんへの接種も対象となる可能性があり、
このあたりにも神経を使わなくてはなりません。

通常の外来診療の中で接種できるのか、
それとも診療時間外に接種専用の時間を設けるのか。

またどのように予約を取ればいいのか、
通常のインフルエンザワクチンの予約を取るのも大変なのですが、
人数をまとめて接種するなど予想以上の労力がかかりそうです。

マンパワーが限られている診療所のレベルで
適切にマネージメントできるのか不安も大きいです。

ただ、できるかできないかを検討するのではなく、
どうすればできるのかという方向で
考えていきたいと思います。
(どこかで聞いたようなセリフですが…)

 

接種はスタートしましたが、
全国的にワクチンがいきわたるまで、
まだ少し時間がかかりそうです。

京都でもまだワクチンがいつ届くかもわからず、
たとえ優先順位の高い医療従事者でも、
開業医などの接種時期は決まっていないようです。

これからも新たな情報が入り次第、
皆様にはご報告したいと思います。
それまではコロナにかからない様に、
今しばらくのご注意をお願いいたします。

 

吉岡医院  吉岡幹博