京都市上京区の胃カメラ・大腸カメラ・婦人科・一般内科・小児科 吉岡医院

医療法人博侑会 吉岡医院
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大腸カメラを受けてきました

2023年11月17日

急に寒くなりました。
朝晩の冷え込みは冬を感じさせるほどです。

10月初旬の残暑から約1か月半で
一気に冬になったような感じですので、
過ごしやすいいい季節はあまり長く続かないですね。

インフルエンザが流行っています。
現在医院ではワクチンを打っていますが、
まだ打たれていない方は早めにお願いします。

 

 

私事ですが、
先日近隣の病院で
大腸カメラを受けてきました。

これまで節目の40歳、45歳の時に受け、
今回が50歳で3回目の大腸カメラとなります。

前回の検査の際に小さなポリープが1個あり、
内視鏡で切除していただきました。

本当はポリープ切除後ですので
もう少し早く受けたかったのですが、
なかなか時間が取れず延びてしまいました。

それなので少し心配していまいました。

大きなポリープが見つかり、
入院になったら困るなと思っていました。

それでもよほどの進行がんでなければ、
大腸がんは治る確率の高いがんです。

大腸カメラは怖がらず、
また面倒くさがらずに、
受けたほうがいいのです。

 

前日から検査食を食べ、
当日は絶食で病院へと向かいました。
久しぶりに患者さんとして病院に行くと、
何だかいろいろ緊張するものだと思いました。

血圧を測定されるといつもより高い。
当院の患者さんも院内ではたいてい高く出ます。
やはり緊張しているのでしょう。

部屋で下剤(モビプレップ)を飲みながら、
少し歩き回って体を動かしました。
やがて頻回に下痢が起こり前処置はおわりました。

検査までの時間でも、
便が出てくれるのか、きれいになるのかなど、
結構気を遣うものですね。

 

比較的早く前処置が整ったので、
お昼過ぎに検査に呼んでいただきました。

私は見ながら受けたいので、
いつも麻酔なしで行っていただきます。
実施していただく先生はお上手ですので、
麻酔なしでも問題はありません。

今回もスムーズに
盲腸まで挿入してくださいました。

そしていよいよ観察が始まりました。

前回5年前ですので、
大きなポリープが見つかる可能性は少ないと思いましたが、
小さなポリープの1個、2個はあってもおかしくありません。

私の心配をよそに観察はスムーズに進みます。
上行結腸から長い横行結腸をぬけ、
はらはらしながらもポリープはまだ見つかっていません。

S上結腸、直腸までもどり終了となりました。
結局今回はポリープもがんもありませんでした。
ひとまずほっとしました。

これでまた3~5年は、
大腸がん関しては
心配することなく暮らせそうです。

 

皆様も大腸カメラに関しては、
積極的にお受けいただければと存じます。

大腸カメラでは検査で病変を見つけるだけでなく、
ポリープが見つかった際には
同時に治療まで行えてしまいます。

これはなかなかほかの検査ではないことです。

いくら胸部レントゲンを撮っても、
さらにCTやMRIを行っても、
病変は見つかれど同時に予防や治療はできません。

その点大腸カメラでは、
小さなポリープを切除することにより、
将来のがんの芽を取り除いている可能性があります。

日本の研究では、
大腸カメラによりポリープを切除すると、
大腸がん罹患抑制効果は86%になるとのことです。

つまり大腸カメラを定期的に行い、
見つかったポリープを同時に切除していると、
大腸がんを患うことがかなり少なくなるということです。

 

現在わが国における大腸がん罹患・死亡のリスクは、
男性では肺がんに続き第2位、
女性では肺がんを抑えて第1位です。

かつては欧米の病気と考えられていましたが、
今や大腸がんは日本の病気となっています。

日本ではまだ大腸がんは増えていますが、
米国では積極的な大腸カメラによる治療の結果、
大腸がんは減少に転じており、
大腸がんの死亡率もすべてのがんの4位に下がっています。

日本でももっと積極的な検査が行われると、
いずれは減少に転じることが考えられます。

将来、大腸がんで命を落としたり、
大きな手術や抗がん剤治療を受けないためにも、
40歳を超えたら一度大腸カメラをご検討ください。

一度受けていただくと、
その先どれくらいの間隔で受ければいいのか、
大体が予測することができます。

 

大腸カメラは前日からの検査食や、
検査当日も半日以上かかる長時間の検査ではありすが、
手術で入院することを思うと大したことありません。

定期的なチェックをお願いしたいと思います。

 

吉岡医院  吉岡幹博