京都市上京区の胃カメラ・大腸カメラ・婦人科・一般内科・小児科 吉岡医院

医療法人博侑会 吉岡医院
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職場の健診、うけてますか?

2019年6月7日

早くも6月梅雨の季節ですね。

 

ニュースでは今日にも梅雨入りするかも
ということで、いよいよ、
梅雨 → 蝉の声 → 猛暑と
京都には厳しい季節が迫ってきました。

 

熱中症の季節です。
必要な時には冷房やエアコンをお使いになり、
適切な室温でお過ごしください。

 

 

 

 

さて、
今日は健診のお話です。

 

皆さんは年に1回
健康診査を受けておられますか?

 

お勤めの方は勤務先で健診がありますし、
自営の方、お勤めでない方は、
特定検診などの案内があると思います。

 

健診はご存知の通り健康な方がうけ、
ご自身の健康状態を確認するものです。

 

普段から健康な方や、
忙しく働いておられるビジネスマンの方々には、
健診なんてどうでもいいと思われる方も、
おられるのではないでしょうか。

 

私も病院勤務医時代は、
20代から30代の時期であったこともあり、
健診を受けるの面倒で仕方ありませんでした。

 

しかし病院勤務をやめた30代中頃には、
コレステロールや糖尿病の数値に、
わずかな揺らぎを見せ始めていました。

 

当時は運動もせず、
かなりの不摂生であったのもありますが、
若かったので何とでもなると思っていました。

 

ところがこの数年体重も徐々に増加し、
LDLコレステロールの
上昇を認めるようになりました。

 

 

このように早い方では30代中頃から、
普通は40代を過ぎると、
健診で異常が見つかることがあります。

 

皆様の中にも
自分は無条件に健康と思い込んでいたり
しないでしょうか。

 

或いは少し不摂生があったとしても、
忙しいことを理由に健康状態を無視することも
あるかもしれませんね。

 

従って健診で初めて、
自分の異常に気が付く方も、
結構おられると思います。

 

 

当院は毎年5月に職員健診を行っています。
当院では40歳以降には腫瘍マーカーと
便潜血の測定を行っています。

 

そうするとしばしば、
異常が見つかることがあります。

 

当院の職員にも
便潜血が陽性となり大腸カメラを行うと、
大腸がんが見つかった方もおられました。

 

幸い早期での発見でしたので、
内視鏡治療だけで治りましたが、
健診を受けていないと大事になるところでした。

 

 

また、
健診センターでの検査でひっかかり、
受診される方も多くおられます。

 

多いのは高血圧や高脂血症です。
やはり頻度が多い疾患ですので、
患者さんの数が圧倒的に多いです。

 

また消化器が専門ですので、
胃X線検査(バリウム検査)で、
慢性胃炎やポリープを指摘され、
胃カメラ希望で来られる方や

 

便潜血検査で陽性となり、
大腸カメラ希望で受診される方も
最近では多くなってきました。

 

便潜血検査は便の中の微量な血液を検出し、
大腸がんを拾いあげるための検査です。

 

その感度は高く、
浴槽の水に数滴の血液が混じる程度で、
陽性と判定できるのだそうです。

 

もちろん肉眼では区別がつきません。
それくらい微量の血液でも、
大腸がんのサインを拾っているのです。

 

従って排便時に出血が見られた方などは、
便潜血はやるまでもなく陽性となりますので、
大腸検査が必要となります。

 

中には痔がある方で、
痔の出血のためだと決めつけられる方もおられますが、
この考えはちょっと危険です。

 

なぜなら痔があっても
ポリープやがんができないとは限りません。
血液がどこ由来かはわからないからです。

 

 

先日も30代前半の女性の方が、
健診で便潜血陽性を指摘され、
当院を受診されました。

 

正直30代前半となると、
大腸がんの可能性は少ないので、
ご本人にもためらいはありましたが、
大腸カメラを行いました。

 

すると結構大きなポリープが見つかり、
当院ではとることができないサイズでしたので、
後日近くの病院で治療していただきました。

 

このようなケースは多くはありませんが、
30代でもまれに大腸がんが見つかることもあり、
侮ることはできません。

 

 

 

またこのようなケースもあります。

 

20代の学生さんなのですが、
就職を機に健康チェックをしたいと、
当院で人間ドックを受けられました。

 

20代の健診では通常
ほとんど病気らしきものがありませんので、
私もあまり心配せずに検査を行っていました。

 

腹部エコーを実施していた時です。
突然に肝臓にしこりを発見しました。
それも3㎝を越える少し大きいものです。

 

通常肝臓腫瘍としては、
血管腫というものが比較的よく見られますが、
それとも少し違っています。

 

もちろん脂肪肝や肝硬変んなど、
肝臓がんができるような状況はありません。
いきなり見つかったので少し驚きました。

 

この方はご本人の希望もあり、
大学病院をご紹介しました。

 

20代できちっと人間ドックを受ける方は稀ですが、
若い方でも、何かの節目に
検査を受けておくのもいいかもしれません。

 

もちろん検査を受けなければ
ずっとわからなかったと思いますので、
受けに来られてよかったと思います。

 

 

病気はどこに隠れているか、
わからないですよね。

 

ということで、
このところ健診を受けていない方は、
一度受けてみられては如何でしょうか。

 

当院でもいくつかコースがありますので、
ご来院いただけると、
その方に合った健診をお勧めいたします。

 

元気なうちから、
体のことも考えておかれると
安心かと思います。

 

 

 

吉岡幹博