京都市上京区の胃カメラ・大腸カメラ・婦人科・一般内科・小児科 吉岡医院

医療法人博侑会 吉岡医院
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今シーズンのインフルエンザワクチンの供給について

2021年9月17日

9月も中旬となり、
朝晩は少し涼しく感じるようになりました。

コロナの第5波の勢いは急速に低下し、
ここ数日当院で陽性の方はいなくなりました。

非常事態宣言がきいているのか、
学校が始まり規則正しい生活を送ることが
効果的であったのか、不思議なところです。

これから秋の行楽シーズンですが、
非常事態宣言が延長されているので、
どう過ごすか迷うところですね。

 

 

さて今年も10月15日より
高齢者のインフルエンザ予防接種が始まります。

前回のブログでも触れていますが、
今年もワクチンの供給量が、
前年と比べ少なくなるとのことです。

供給が少なくなるあるいは遅れることは、
しばしば起こることですが、
今年は例年と比較しかなり少なくなるようです。

前年の7割から8割の供給量だそうです。

また供給スピードも遅くなるそうで、
例年であれば待っていればそのうち打てる
という状態でしたが、
今年は待っていても打てないかもしれません。

各ワクチンメーカーや製薬卸からは、
特に悪びれた様子もなく、
いつどれだけ納品できるかわからないこと、
最終的には前年の7割程度だけといわれました。

 

そして厚労省からは、
こんな通知が来ました。

「ワクチンの円滑な流通に向けた、
医療機関における留意点」だそうです。

① 13歳以上の者は医師が特に必要と認める場合を除き、
「1回注射」として見合う量のワクチンを購入すること。

② ワクチンの予約・注文は、供給ペース、使用実績
及び新型コロナウイルス感染層の感染予防等を行いながら、
接種する人数を正確に把握したうえで、
接種希望者から申し込みがあった段階で
必要に応じて行うことが望ましいこと。

③ 返品を前提とした注文及び在庫管理を行わないこと。

④ 「医療用医薬品の流通改善に向けて流通関係者が
遵守すべきガイドライン」を参照すること。

以上4点です。

 

ちょっと見たところ、
普通のことが書いてあるように見えます。

しかしよく考えると困ることも書いてあります。

厚労省の通知の2番目、

「接種する人数を正確に把握したうえで、
接種希望者から申し込みがあった段階で
必要に応じて行うこと」

という文言です。

つまりきちんと予約をとって、
必要な本数を確認してから実施しなさい
ということのようです。

しかし製薬メーカーからは、
いつ頃どれくらい供給できるかわからない。
と言われているのです。

医療機関としては、
一体どうすればいいのでしょうか。

予約をきちんととるのであれば、
いつに何本のワクチンが入ると、
決めてもらわなければなりません。

また厚労省が言うように
申し込みがあった段階で
必要に応じて行うとなると、

申し込みがある。

卸さんに尋ねてその日に入るかどうか確認する。

入るようならOKの連絡をする。
入らないようなら別の日に相談。

卸さんに確認。

ワクチンが不足しているので
このようなやり取りが必要になるかと思います。

お一人お一人にこのようなやり取りを行うのは
現実的には不可能ですので、
まずは一定数の納品を確認して、
予約可能な人数を割り当てなければなりません。

 

当院では10月から12月の3か月の間に、
例年ですと1000人ほどの方に接種しますので、
厚労省の通達は現実離れしていると思います。

またインフルエンザワクチンは、
予約したのに来なかったり、
直前にキャンセルになったりがしばしばあります。

在庫を出さないよう努力はしていますが、
この辺りの管理も難しいことがあります。

 

そもそも供給量が足りていないことが
一番の問題なのだと思うのですが、
それを医療機関の在庫管理が悪いことに
転嫁されている気もしないでもありません。

すでに配布されたパンフレットには、
10月15日より接種開始と書かれています。

しかし製薬メーカーの話では、
その時点で何本出荷しているかもわかりませんし、
場合によってはまだいきわたっていないかもしれない、
と言っていました。

これでは本当に困ります。

どうやって正確に管理すればよいのでしょうか。

今でもコロナワクチンや発熱外来などで、
今年8月における医院の電話件数は、
例年の8月の8倍ほど電話がかかってきていて、
その半数は電話に出ることができていませんでした。

皆様には電話したのに
いつも話し中または繋がらないといった
印象を持たれているかもしれません。

この点大変ご迷惑をおかけしております。

医院の電話回線2回線分は、
ほぼ常時かかりっぱなしの状態で、
これにインフルエンザワクチンの予約となると、
電話が繋がらなくなるのではないかと心配しています。

職員も常時2名は電話対応している状態で、
通常業務出来る人手が奪われ、
受付業務そのものに支障をきたすようになりました。

 

人員配置を増やし受付を工事して作業スペースを広げ、
何とか業務の効率を上げようと努力していますが、
それでは追いつけないのが現状です。

予約システムそのものを
作り変えなければならないのでしょうか。

ITに弱い私の頭では解決できません。

 

ということで、
インフルエンザワクチン予約のご案内は、
もう少しお待ちになってください。

現実的には直前になるまで、
当院での開始時期もはっきりしないと思います。
またこのホームページ上でご案内いたします。

皆様にはいつも大変ご不便をおかけして
申し訳ございません。

 

 

吉岡医院  吉岡幹博