京都市の胃カメラ・大腸カメラ・婦人科 吉岡医院

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血便(下血)の原因は?病気の可能性と受診の目安をわかりやすく解説

2026年5月28日

血便(下血)の原因は?病気の可能性と受診の目安をわかりやすく解説

血便は、消化管のどこかで出血が起きているサインです。痔など比較的軽い原因から、大腸がんなど重大な病気まで幅広い可能性があります。症状の出方によって原因は異なるため、自己判断せず早めに医療機関で確認することが重要です。そこで今回は、血便の原因や受診の目安、下血との違い、検査方法を詳しく解説します。

目次

血便とは?

血便とは、便に血液が混じっている状態のことです。血便では、便の表面に赤い血が付着する場合や、便全体が黒く変色することがあります。この色の違いは、出血している部位によって異なるためです。肛門や直腸など下部消化管からの出血では赤色の血がみられ、胃や小腸など上部消化管からの出血では黒色便となる傾向があります。血便の原因は痔のような比較的軽いものから、大腸がんなどの重大な病気まで考えられるため、症状がみられる場合は、早めの確認が必要です。一時的に症状が改善する場合でも、原因が解消しているとは限らないため見た目の変化に気づいた時点で、医療機関で確認しましょう。

下血との違い

下血とは、食道・胃・十二指腸・小腸・大腸など、消化管のどこかで出血した血液が肛門から出てくる状態をまとめて指す言葉です。一方、血便は下血のなかでも、大腸や肛門など肛門に近い部位からの出血に限った言葉になります。つまり、「下血」のほうが範囲は広く、血便はその一部と考えるとわかりやすいでしょう。
便の色も、出血箇所の目安になります。下血(上部消化管からの出血)の場合、血液が胃酸と反応して酸化するため、黒っぽいタール状の便になることが多いです。一方、血便(大腸・直腸・肛門からの出血)の場合は、酸化することなく排出されるため、赤みの残った鮮血便になります。
ただし、胃からの出血でも量が多いと赤い便として出ることがあるため、色だけで自己判断するのは注意が必要です。気になる症状があれば、早めに消化器内科を受診してください。

血便の原因となる主な疾患

血便の原因は、さまざまです。軽度な疾患から重篤な病気まで幅広く含まれるため、症状の特徴を理解することが重要です。ここでは、代表的な原因について解説します。

大腸ポリープ

大腸ポリープとは、大腸の粘膜にできる隆起した病変のことです。多くは無症状ですが、ポリープが大きくなると表面が傷つき出血し、血便として現れることがあります。良性のものが多いものの、一部はがんへ進行する可能性があります。とくに腺腫性ポリープは、注意が必要です。内視鏡検査で発見されることが多く、その場で切除できる場合もあります。放置すると徐々に大きくなることがあるため、症状がなくても定期検査を受けてください。年齢や家族歴に応じた検査の実施が重要といえます。

大腸がん

大腸がんとは、大腸に発生する悪性腫瘍のことです。初期は自覚症状が少ないですが、進行すると血便、便通異常、腹痛などが現れます。血便は代表的な症状のひとつで、便に血が混ざる、または暗赤色の出血がみられる場合は、とくに注意が必要です。早期に発見できれば治療の選択肢が広がるため、症状が軽度でも放置せず、早めに検査を受けることが重要です。

感染性腸炎

感染性腸炎とは、細菌やウイルスなどの感染によって腸に炎症が起こる病気のことです。主な症状は下痢や腹痛、発熱であり、重症化すると血便がみられることもあります。食中毒などが原因となることが多く、急激に症状が出るのが特徴です。脱水症状を防ぐために水分補給が重要です。症状が強い場合や長引く場合は、医療機関での診察を受けてください。とくに高齢者や子どもは、重症化しやすいため注意が必要です。

潰瘍性大腸炎・クローン病

潰瘍性大腸炎やクローン病とは、腸に慢性的な炎症が起こる炎症性腸疾患のことです。血便や下痢、腹痛が繰り返し現れるのが特徴です。症状は良くなったり悪くなったりを繰り返すため、継続的な治療と管理が必要です。若年層にも発症することがあり、長期的な通院が必要となる場合があります。自己判断で治療を中断すると悪化することがあるため、医師の指示に従い継続的に治療を行ってください。

虚血性腸炎

虚血性腸炎とは、腸への血流が一時的に低下することで起こる炎症のことです。突然の腹痛とともに血便が現れるのが特徴です。高齢者や動脈硬化のある方に多くみられます。軽症の場合は、安静により改善することもありますが、症状が強い場合は入院治療が必要になることもあります。急な腹痛や血便が出た場合は、速やかに医療機関を受診してください。便秘や脱水も誘因となるため、日頃の体調管理が重要です。再発予防のための生活改善も意識してください。

痔核(いぼ痔)・裂肛(切れ痔)

痔核や裂肛とは、肛門周囲に生じる代表的な疾患のことです。排便時に鮮やかな赤い血が付着する場合に多くみられます。比較的軽度ですが、出血が繰り返される場合や痛みが強い場合は注意が必要です。便秘やいきみが原因となることが多く、その場合は生活習慣の見直しが必要です。症状が続く場合は医療機関で適切な治療を受けてください。長期間放置すると、症状が悪化するため、早めの治療を意識してください。

血便を見つけたときの受診の目安

血便が出た場合は、症状の程度に応じて受診のタイミングを判断することが重要です。まず、大量の出血や強い腹痛、めまい、ふらつき、冷や汗などを伴う場合は、緊急性が高いためすぐに医療機関を受診してください。また、黒色便やタール便がみられる場合も、上部消化管からの出血の可能性があるため早急な対応が必要です。一方で、少量の鮮血で痛みが軽度な場合でも安心はできません。出血が続く場合や繰り返す場合は、数日以内に医療機関で検査を受けてください。とくに貧血症状や体重減少を伴う場合は、重大な疾患の可能性もあるため早めの受診が重要です。症状が一度だけで自然に止まった場合でも、原因が不明なまま放置することは避けてください。早期に原因を特定することで、重症化を防ぐことにつながります。

血便の検査方法

血便の原因を特定するためには、複数の検査を組み合わせて行います。症状や状態に応じて適切な検査を選択することが重要です。ここでは、代表的な検査方法を解説します。

問診・視診・触診

問診では、血便の色や量、発症時期、腹痛や発熱の有無などを詳しく確認します。既往歴や生活習慣も重要な判断材料です。視診では肛門周囲の状態を直接確認し、痔などの有無を調べます。触診では、肛門周囲や直腸内を指で触れて確認し、しこり・痛み・出血の有無などを調べます。これらの基本的な診察により、出血の原因や部位の推定が可能となります。初期段階で方向性を判断する重要な検査であり、次に行う検査を決定できます。症状の見落としを防ぐためにも丁寧な確認が重要です。

血液検査・便検査

血液検査では、貧血の有無や炎症の程度を確認します。出血が続いている場合は、ヘモグロビン値の低下がみられることがあります。便検査では、目に見えない微量の血液を調べる便潜血検査、感染の有無を確認する検査が行われます。これらの検査は身体への負担が少なく、初期評価として広く実施されています。早期発見のためにも重要な検査です。異常があれば、追加検査を行うケースもあります。

大腸内視鏡検査(大腸カメラ)

大腸内視鏡検査とは、内視鏡を用いて大腸の内部を直接観察する検査のことです。ポリープやがん、炎症などを詳細に確認できます。必要に応じて組織を採取する生検や、その場でポリープを切除することも可能です。血便の原因を特定するうえで非常に有効な検査であり、診断と治療を同時に行える点が大きな特徴です。精度の高い診断が可能な重要な検査です。早期発見と予防の観点でも大きな役割を果たします。

胃内視鏡検査(胃カメラ)

胃内視鏡検査とは、食道や胃、十二指腸を観察する検査のことです。黒色便やタール便がみられる場合に行われることが多く、上部消化管からの出血の有無を確認します。必要に応じて、出血部位の止血処置を行うことも可能です。原因不明の出血がある場合に重要な検査であり、早期発見と迅速な対応につながります。適切な診断により治療方針の決定に役立ちます。

血便が出たときは放置せず早めの受診を

血便は軽い症状に見える場合でも、重大な病気が隠れている可能性があります。痔などが原因であっても、自己判断で放置すると悪化するおそれがあります。早期に原因を特定することで、適切な治療につなげられるため、違和感を覚えた時点で、医療機関を受診することが重要です。
血便や腹痛などの消化器症状がある場合は、消化器内科や肛門科への相談を検討しましょう。吉岡医院では、問診や必要な検査を通じて原因を丁寧に確認したうえで、症状に応じた適切な治療をご提案しています。気になる症状がある方は、早めの受診をご検討ください。
詳しくはこちらから:吉岡医院のホームページ