2026年1月17日
寒い毎日が続きますが、
皆様いかがお過ごしでしょうか。
さて今回は、
当院ではあまりご紹介することなかった病気、
SAS(睡眠時無呼吸症候群)についてのお話です。
難しい内容でありませんので、
気軽にお読みいただければと存じます。
SAS(睡眠時無呼吸症候群)とは、
眠っている間に呼吸が止まったり浅くなったりする病気です。
いびきが大きい方に多く見られます。
ご本人は気づきにくく、
「息が止まっていたよ」と家族に言われて受診されることもあります。
日中の眠気やだるさがヒントになることもあります。
SASの診断は、
まずはご自宅でできる簡単な検査から始められます。
必要があれば精密検査で重症度を評価します。
治療は重症度によって異なります。
生活習慣の改善やマウスピースが有効な場合もあります。
重症の場合はCPAP治療を行います。

(TEIJIN Medical Webより)
CPAPは、寝るときに装着する機械です。
空気を送り込み、気道が閉じないように保ちます。
装置は少し物々しいですが効果は大きい治療です。

私はSASについて、
正直これまであまり詳しくありませんでした。
それでも、近隣病院からの依頼があり、
当院で治療を継続している患者様もおられることもあり、
当院としても取り組みを強化したいと思っておりました。
肥満の方に多い病気ですし、
当院通院中の患者様でも該当する方が
おられると感じていました。
また昨年4月から当院で
生活習慣病、肥満外来が始まり、
患者様が今後多くなるのではと考えております。
そしてこの度SASの治療機器を提供している、
医療機器メーカーの帝人さんのサポートにより、
検査から治療まで当院でも対応できるようになりました。
検査といって最も簡易なものです。
本格的な検査は行っている病院で、
一泊入院して睡眠時の検査を行うものです。
当院での流れとしては、
SASの疑いの患者様がおられたら、
医療機器メーカーに検査の依頼をかけます。
そのメーカーから患者様のご自宅に、
検査の機器が郵送されてきます。
患者様は2晩検査を行います。
データーは医療機器メーカーで解析され、
当院に検査結果が送られてきます。
その結果をもとに軽症、中等症、重症を判定し、
必要に応じてさらなる精密検査、治療へと進めます。
先日、SASに関する講演会にも出席しました。
そこで改めて、この病気の怖さを学びました。
印象に残った数字があります。
重症のSASを放置すると、
8年後の生存率が63%まで低下するというデータです。
極端に言えば、がんと同じくらい命に関わる話かもしれません。
身近な病気なのに、
思っているよりずっと怖い。
それがSASだと感じました。
一方で希望もあります。
重症SASにCPAPを装着すると、
心血管系の死亡率が1/3に低下するそうです。
治療で未来を変えられる可能性があるということです。
がんの検査や治療はとても大切です。
しかしそれと同時に、
SASにも積極的に取り組む必要があると思いました。
どちらも早期発見、早期治療が重要です。
(ねずっちです)
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皆様のご家族や周りの方に、
いびきをかきながら呼吸が止まっている方はいませんか。
また最近肥満気味の方で、
日中の眠気や集中力の低下がある方や、
睡眠時間の割に熟睡感のない方はおられませんか。
もし思い当たれば、一度ご相談ください。
まだまだ当院でできる範囲は限りありますが、
必要であれば専門病院もご案内します。
吉岡医院 吉岡幹博